コリン君の日記

私が食べたり飲んだり見た色々な物事を適当に紹介する日記です。

哀悼

この話については、皆様のほうでも色々ご存じかと思いますが、私からも一言申し上げたいです。

今年の9月30日ですか。作曲家のすぎやまこういち先生が亡くなられました。

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私のとってこの方、そしてドラゴンクエストの音楽は、大恩人であります。といいますのも、わたしにゲーム音楽、オーケストラ、そしてクラシック音楽の魅力を教えてくれたのです。

少し昔話を…

 

私のドラゴンクエストとの初めての出会いは小学生のころで「III」が一番最初です。

私の家ではファミコンなどを買ってくれませんでして、友達の家でやっているところを後ろから見ておりました。

その際に流れていた「おおぞらをとぶ」「アレフガルトにて」―当時はゲーム内容を全く知りませんでしたが―がとても好きになり、耳から離れなくなってしまいました。

おおぞらをとぶ」の音源別比較がYouTubeで紹介されております。


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その後、レンタルCD屋さんで「III」に限らずほかのドラゴンクエスト作品もCDを借りて聴いていき、はまり込んで行きました。

初めてお小遣いをためて一番最初に買ったのも「III」の交響組曲です。(演奏はNHK交響楽団、指揮はすぎやま先生自身、コンサートマスターは徳永二男)今はこのディスクが最も手に入りやすいでしょうか?

当時のディスクは多分こちらです。私もこちらを持っています。(ロンドンフィルとの演奏も持っています。)

この演奏のため、オーケストラの魅力に魅せられてしまいまい、今やクラシック音楽についてはいくらかのマニアの領域になってしまっています。

この演奏の「冒険の旅」でのトランペットがかっこよく感じまして、また「IV」の「馬車のマーチ」も吹きたくなりまして、中学高校では吹奏楽部でトランペットをやってました。その後、様々なクラシック音楽を知ることになり、特にホルンの魅力に魅せられ、大学ではオーケストラにてホルンを吹いておりましたが、ともかくともドラゴンクエストは私にオーケストラを「聴くだけ」ではなく、「実際に演奏する」ことに誘ってくれました。

おおぞらをとぶ」「アレフガルトにて」に魅せられたのならば、木管楽器やハープを演奏したがるようになりそうなものですが、そこらへんは他のオーケストラを知っていろいろ変わったということで。

 

ところで、おそらくドラゴンクエストは「現代音楽」についての私の理解を促進さてた所もあります。

ちなみに、クラシックの中でも「現代音楽」のジャンルは今でも苦手です。ストラヴィンスキー春の祭典やエディプス王とかシェーベンルクの木管五重奏とか武満徹などは聴いてきましたが今でもあまり積極的ではありません。わかりやすい歌のようではなく、何か暗い雰囲気だったりよくわからないうちに終わったりなので。

ですが、このようなものはどうでしょうか?オリジナルとは少し雰囲気違いますが、楽譜付きです。ドラゴンクエストIVより「悪の化身」ラストバトルの最終形態の曲です。


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3声だけでこれだけ恐ろしい音楽ができるという見本みたいなものですが、ともかくシャープ(#)とナチュラル(♮)がめっちゃあり、特定の調性がありません。「歌」としては何ともわかりにくいはずの曲です。なんか12音技法なるものが使われているとか。

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シェーベンルクが体系化した作曲技法ですか。ですが、なぜか口ずさめる曲だと感じます。

上のような例を聴きますと「現代音楽が暗くてわけわからないといったのは誰じゃ?」と怒られてしまいそうです。

ドラゴンクエストではどの作品でもこのような「よじれ方」といいますか、が出てきます。しかも、それらがまた場面にあってていて、「聴かせて」くれるのですよね。

このようにドラゴンクエストでのある程度の慣れがなければ、今頃「春の祭典」はまだ一度も聴いていなかったんじゃあないかな?と思っています。

 

あと、代表作として忘れてはいけませんね。GIファンファーレです。すぎやま先生が作曲されていたことを知りませんでした。


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いやがうえにも気分が高揚します。

私自身は競馬はあまり知りませんし、馬券なども買ってはいませんが、知人によく知っている人もいたため、いくらか見たことや実況を聴いたことがあります。

このファンファーレののち、レースの実況の雰囲気、レース自身の駆け引き、ものすごい速度で逃げ、あるいは差す馬たち。観て聴いてものすごく高揚します。

…ひょっとして、すぎやまさんは私に競馬の魅力も教えてくださったか?

 

ちなみに、私、すぎやまさん指揮の生演奏会に行ったことがあると自慢しておきます。(オーケストラは京都市交響楽団)

colin12345.hatenablog.com

 

今後、新しくすぎやま先生の新曲を聴く機会は無くなってしまいましたが、今までの膨大なしかも素晴らしい遺産が残されています。私も先生が残された曲の数々や教えてくださった機会の数々を大切にしていきます。

最後にすぎやまこういち先生のご冥福をお祈りいたします。合掌