コリン君の日記

私が食べたり飲んだり見た色々な物事を適当に紹介する日記です。

密閉型

 彼女が使っているこのヘッドフォンは件の…(・・;)いまや、K701は「K-フォン」と呼ばなければならない?あるいは「けいほん」。「けいおん」と一字違い。(^^)ところで、最近着実に「けいおん」関係の音楽を聴いております私です。放課後ティータイム、かわいらしいですね。メンバーも音楽も。ついでに、AKGの輸入代理店のHPへのリンクも張っておきますね。

 先日、「彼」が書いてくれたように、K530+CDプレーヤは外、あるいは電車の中で使うには、アンプが非力すぎました。アンプが強力だったら強力なりに音漏れが気になったのでしょうね。なので、試験直後には「電車の中でも使えるヘッドフォン」を探し始めてました。用途が用途なので、今回は条件として「オーバーヘッド型」だけではなく、「密閉型」「インピーダンス(電気抵抗値と思いねえ)は低めで能率は高め(?)」で「高音質」のものを探した訳です。つまり、「CDプレーヤ直差しでも十分な音量が確保できる、柔らかくて固い音のするヘッドフォン」と言ったところでしょうか。あと値段が適当なもの。
 今回もですが慎重に慎重を重ねて、何度も店に足を運び、いろいろなディスクを使用して試聴しました。まず、ヴィーン演奏者による室内楽がきれいになるかどうかの検証は絶対に外せない。ということで、先日の「クラリネット五重奏曲」とあと、プレヴィンのピアノ、ヴィーン木管合奏団によるモーツアルトベートーヴェン「ピアノと木管合奏の為の5重奏曲」を何回か連れて行きました。そして、大オーケストラの鳴り方がどうかということも興味深い項目です。もはや何を連れて行ったか覚えてない。
 僕の中での当初からの最右翼候補オーディオテクニカの「ATH-ESW9」。これも「ヘッドフォン読本」に載っていたものです。これを中心に、いろいろ聴いてみました。今回は通学路の途中にあるということで「ヨドバシカメラ」にていろいろ聴いた訳ですが、こちらもたくさんのヘッドフォンがありますね。数はこちらの方が上。試聴環境は先日の方が良かったけど(音量の調節や、音楽ソースの変更は石丸電機のほうが便利だった)。今回はモニター用のような大きいヘッドフォンは却下。用途が違うし。たいていインピーダンスは高いし。ということで、試聴ヘッドフォンは限られる訳ですね。さて、先の最右翼候補、「ATH-ESW9」ですが、プレーヤ直差しでは、相当ボリュームを上げても十分な音量に達しなかったように思われました。デザインはとてもきれいだし、持ってるだけでも幸せになれそうなヘッドフォンなのですが…とか云いつつ、音量不足だってわかってるのに最後までこれを候補から外さなかった僕がいます。
 で、選んだのが「ATH-ES7」。先の「ATH-ESW9」下位機にあたりますね。この2つを比べてみると、店の試聴環境では、たしかに9の方が優しく耳障りの良い音とは思われましたが、値段差ほどは感じませんでした。デザインも9の方が好みですけど、7も負けず劣らずきれいなので、これも持ってるだけで幸せになれるヘッドフォンとして大切にできるんではないかなと。もう一つ下位機の「ATH-ES55」もデザインはきれいだったのですが、音の密度はちょっと少なめに感じたかな?55と7の間では結構値段差はありますけど、これは値段差を感じたかな?ということで7でほぼ決定。
他のメーカーもいくつか聴きました。「フィリップス」と「ゼンハイザー」、「AKG(今度は本家のHPです。)」は覚えているのですが、他は忘れた。ヨーロッパ系のヘッドフォンはより「クラシック向き」かな?やさしめの音色がします。ただ、デザインが7の方が好みだったのと、音の数が多い印象があったので、こちら。比較して、7はよりまじめに、きっかり音を描く印象があります。「ところで、ノイズキャンセルのヘッドフォンは試験しなかったの?」という声が聞こえますが…しませんでした。(..)特に理由は無い。
 今回は、ほぼ決定という段階で、「Sing All Love」より「サクラピアス」を検証の最後に使用しました。プレーヤ直差しでも音量が確保できるか(これが最も重要)、ヴァイオリンやチェロのオブリガードはきれいに鳴るか、の最終試験をしました。みのりんの歌声がきれいに再現できるかの検証もしたことは云うまでもない(書いたけど。というかクラシック音源での試聴の段階でそれらの検証は終わってるだろ?(^^;))。このアルバム、曲によっては低音過多だったり、ちょいと録音に不満がある曲はあるけど、それでも僕にとっては愛さずにはいられない一枚です。うん。音量も十分。9はこのソースでもちょいと音量不足がきついかな。「ATH-ES7」にしよう。こんなときの買い物は幸せになれます。
 余計なおせっかい一言、ES7は装着の際、かなり側圧がかかります。もし、この記事を読んで、「いいな」と思った方がいるとしたら、できれば装着の心地を検証してほしいところです。

 さきのK530とES7を比較すると、さすがに音の広がりや質感はK530の勝利。特に広がりに関してはK530はスピーカの外から音が聞こえてくる感じすらします。ES7はそこまではしない。だいぶ熟成が進んだこともあってか、金管なども生々しい、うるさくないフォルテが聴けてきました。最近はMacとK530でディスクを聴くのが楽しいです。しかし、ES7は外で使っても相当の実力を発揮してくれてます。ラヴェルの「ボレロ」など(クリュイタンス=パリ音楽院)を聴いたときは、確かにある程度音量を上げたとはいえ最初のスネアの音も電車の走行音で消されないのにはびっくり。細かい音の再現性もばっちり。音数という点ではこちらも負けていません。電車の中では、CDプレーヤとES7で聴くのが楽しいです。CDプレーや直差しで、電車の中で使うにはオーバースペックかな?と思い始めたけど、そんなことどうでもいいや。

 私の中でのヘッドフォン戦争はこれにて終了です。ちょいと大きな出費になってしまったけど後悔はしていない。オーバーヘッド型のみではありますが、いろいろなヘッドフォンを知ることができました。余談ではありますが、研究室の人にヘッドフォンについて聞かれたのですが、ある程度の助言はできるようになりました。一連の試聴経験のおかげです。もっとも、最終的には「実際装着して聴いてみる」ことが一番いいんですけどね。その人(普段は普通のインナーイヤー型を使用しているらしい)に、「ES7」を使ってもらいましたが、全然違うことを実際に認識してもらうことができました。本人、「耳が悪いから違いがわかるかどうか自信が無い」とか言ってましたけどね。そんなこと無いってば。違いがわからないのは耳が悪いから、ということもあるかもしれませんけど、実際に変わらないのかもしれないし、試聴環境が悪い(あるいは良すぎる)からかもしれないし。
 さて、次のヘッドフォンは…?あるいはヘッドフォンアンプ?いえいえ、次は卓上ステレオの計画の予定。もっとも、ある程度の計画はあるとはいえ、しばらくはできそうにないけど(^^;)。